このブログを検索

2016年12月4日日曜日

米利上げ、ペース加速予測も浮上 雇用改善

【ワシントン=河浪武史】11月の米雇用統計は失業率が4.6%と約9年ぶりの水準まで改善し、米連邦準備理事会(FRB)は13~14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で1年ぶりの利上げを検討する。トランプ次期政権の経済政策が物価上昇圧力を強め、利上げペースが加速するとの予測も浮かんできた。ドルや長期金利が急上昇しており、低金利・低インフレが続いた米経済には変化の兆しもある。

 「比較的近い時期の利上げが適切だ」。イエレン議長は11月中旬の議会証言で、次回会合での引き締めの可能性を示唆した。慎重派の一人だったパウエル理事が11月29日に「利上げの条件は明確に整った」と述べるなどFOMC内には利上げ賛成論が広がっている。
 FRBは昨年12月に9年半ぶりの利上げに踏み切って以降、1年も追加の引き締めを見送ってきた。高官らは「労働市場は完全雇用に近い」と繰り返してきたが、イエレン議長は「失業率がなかなか下がってこない」と景気指標を慎重に見極め続けてきたためだ。
 11月の雇用統計は、イエレン議長が注視する失業率が前月比0.3ポイントも下がって4.6%に改善。就業者の増加幅も17万8千人と底堅さを保った。実質国内総生産(GDP)伸び率も7~9月期は3.2%と2年ぶりの高水準を記録。幅広い景気指標が利上げの後押し材料となっている。このため先物市場では95%という異例の高確率で13~14日の利上げを織り込んでいる。4日にはイタリアで憲法改正の是非を問う国民投票を控える。否決されればレンツィ首相の辞任が予想されるなど波乱要素は残るが、金融市場は会合の2週間前の現段階で米利上げを確実視している。
 市場の関心はすでに2017年の利上げペースに移っている。FRBは来年中に2回の利上げを見込むが、米ゴールドマン・サックスは3回と予測する。FRBの“公式見解”を市場予測が上回るのは異例だ。FRBは16年、当初4回の利上げを見込んだが、市場予測は「1~2回」だった。
 市場が利上げ加速を予想するのは、トランプ次期政権が巨額の財政拡張策を掲げるためだ。米経済は完全雇用に近づいており、大型の景気刺激策はインフレを招きやすい。「財政拡張↓インフレ↓利上げ加速」との流れを市場は先取りし、長期金利は上昇。08年の金融危機後に続いてきた低インフレ・低金利が転換点にあると見込み始めた。
 米経済の懸念材料はドル高だ。利上げを見込んだ米金利上昇で投資マネーはドルに回帰しており、主要通貨に対するドル指数は14年ぶりの高値圏にある。財政拡張策は日本や中国などの対米輸出を増やして世界経済にプラスに働くが、同時にドル高が進めば米製造業の競争力は逆に弱まる。
 「次の2年は低金利が続くと思う」。次期財務長官に指名されたムニューチン氏は11月30日、FRBの利上げ加速をけん制したともとれる言葉を発した。製造業の立て直しを旗印とするトランプ氏がドル高を嫌えば、矛先はFRBにも向かう。
 「政治が中央銀行に圧力をかけた国は、経済環境が非常に悪くなる」。イエレン議長は11月中旬の議会証言で、ハイパーインフレのリスクにまで言及して次期政権に警告した。イエレン議長はFOMC後の14日に記者会見するが、市場は同議長と次期政権との距離感にも注視している。
*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜
どうやら利上げは、今のままなら12月にありそうですね。
イタリアという爆弾もあるので明日にならないとハッキリしませんが、ドル高円安に向かいそうな気配。
となると日経平均も上昇のパターン?(^_^;) 
でもなぁ、トランプ次期政権は円安は望んでいないはず。
日本の黒字が増えちゃうものね。で、米国の赤字は拡大する。

しかし、本当に巨額の財政拡張策を掲げてますが実行できるんだろうか?
もし、これが絵に描いた餅だったらと思うとねぇ.....
実行したら、本当に株価も上昇か(^_^;) 

0 件のコメント:

コメントを投稿