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2017年10月30日月曜日

三菱UFJ「約1万人削減」 銀行員受難の時代がくる

 銀行業界に激震が走った。三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、三菱UFJグループ)の平野信行社長が9月、「事務作業の自動化やデジタル化によって9500人相当の労働力を削減する」と発言したからだ。グループの中核企業である三菱東京UFJ銀行の従業員の3割に相当する人数である。

バブル崩壊後の不良債権問題から大手行が経営破綻したことなどもあり、銀行員の年収は大幅に下がったといわれる。それでも、銀行員の年収はまだまだ高い部類に入るし、銀行のコストのかけ方は他業種とは比較にならない。
 だがここ数年、2つの大きな波が銀行業界に押し寄せており、従来の環境を維持することが難しくなってきた。その波とは「低金利」と「フィンテック」である。

 量的緩和策の実施によって低金利化が進み、銀行は融資業務で利ざや(預金金利と貸出金利の差)を稼ぐことが難しくなっている。銀行の収益力は年々低下しており、従来の利益を維持するためには、コストを削減するしか方法がなくなりつつある。

●RPAによる業務自動化は銀行と相性がいい

 金融テクノロジーが普遍化してきたことで、異業種からの参入が容易になり、銀行の業務が脅かされようとしている。これから先、従来型システムの運用で、銀行が収益を伸ばすことは困難になっていくだろう。

 こうした状況から三菱UFJグループでは、組織全体のスリム化を実施し、利益を出しやすい体質に変えていく方針を固めた。その具体的な目標が9500人分の労働力削減というわけだ。

 RPAを使えば、既存のシステムに大きな変更を加える必要がないので、基本的に低コストで業務を自動化できる。RPAは同じ作業を繰り返すような定型業務の自動化に最も効果を発揮する。銀行業務は圧倒的に定型業務の割合が高く、銀行は導入に一番向いている業種とも言われる。メガバンクが本格的にRPAを導入すれば、かなりの業務手順を簡略化できるはずだ。

●仮想通貨もコスト削減の一環

 店舗のコスト削減も同時並行で進めていく可能性が高い。AIを活用した融資サービスをスタートすることで、審査から手続きまで、ほとんど全てのプロセスがネットで完結するので、業務に従事する人数を大幅に削減することが可能だ。

三菱UFJグループは10月2日、ビットコインで使われているブロックチェーンの技術を使ったデジタル通貨「MUFGコイン」を初公開した。このサービスは通貨という名称が付いているが、1円=1コインに変換する仕組みなので、厳密には通貨ではなく既存の電子マネーの一種である。銀行がこうしたサービスに乗り出した意味は大きい。

 銀行は現金の管理や輸送に多大なコストをかけている。現金のやり取りがこうした電子マネー系にシフトすれば、現場の事務作業は大幅に減少し、店舗の運営コストを下げることができる。
低コストで構築・運用が可能である。一連のサービスが普及すれば、店舗費用に加えシステム経費も同時に削減できるだろう。

 同グループでは一連の取り組みの結果として、1200億円のコスト削減効果を見込んでいる。内訳の詳細は不明だが、9500人分の労働力が削減される話と考え合わせると、人材シフトだけにとどまらず、自然減なども含めた人員削減の効果が考慮されている可能性は高い。
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もう新聞やニュースにも出ている情報ですので、金融株を保有されてる方は知ってると思いますが、ちょっとビックリな感じです。
まぁ、今の銀行業務で利益を上げるのは厳しい感じがしてました。
楽天などが銀行業務に出てきた時に、あぁ銀行から仕事を奪いに来たなという感じがしました。楽天銀行は店舗を持ちませんので既存のリアル支店を持っている銀行より有利に戦えます。でもって、自分の楽天での買い物を自分の楽天銀行を使って完結すると他が入る余地もなくなります。でもって、ポイントが有利に貯まるとなれば楽天銀行を使う人も増えると思います。ポイントを金利分だと思えばお得になります。
もっとも、楽天銀行のデメリットもあります。自分の預金をしようと思っても3万円以上で入金しないと手数料が掛かります┐('〜`;)┌
これには、ビックリ(苦笑
ま、それを回避する方法もありますが、面倒です。
ローソンのATMで入金出来るので便利ですが、手数料というデメリットが普通の銀行とは大きく違うという点ですね。

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